ひとに病あり(その壱)

人は誰しも病に罹る。
病の種類も多々ある。
この四半世紀で私が罹った病について考えた。

この病は潜伏期間が5年ほどであった。
 当時土曜日曜が休日のサラリーマンごっこをしていた私の病は、なぜかその休日に発症することが多かった。
またこの病は天候や気温にも左右されやすかったため、会社にいても家にいても1日に何度も天気予報を確認する癖がついていた。
 本人に自覚症状が少ないのもこの病の特徴のひとつだ。傍から見ると明らかに「どこかおかしい」が、「どこが」「どれくらい」「どう」おかしいか?となると経験を積んだ専門家でも意見が分かれることも珍しくない。
 幸い私の病は「不治の病」とさえ言われた一時期の厳しい時期を乗り越えゆるやかに回復している。
不思議なことにその回復につれて「同病者」の存在、病の重さ、その経歴、今後の治癒見込みかまで感覚的にも医学的にもよく理解できるようになった。

 そこで第一回目の今日は、私の周囲で見られる病の症状についてその具体例をあげながら学んでいこう。
この方はまだ現役であり、本人はもとよりその(見目麗しき)家族や(個性豊かな)勤務先の人達もこの症状が「病」であることに気付いていないため、また我が国ではその治療法さえ確立されていないため・・・・。