裏乗鞍考察??

 例年なら乗鞍のレースに向けて出発する日だ。
今年は初参戦以来、うっかり申し込み遅れで出れなかった年を除けば初めて
「乗鞍に出ない夏の終わり」となる訳だ。
今年の夏はいろいろな事情から、あまり峠を走っていない。(「ここ数年の対自分比」
で言えば「全然」のほうが正確だ)秋から冬にかけて、ある程度でのペースでツーリングを
楽しむためにも、今日は久しぶりに峠へ向けて走ろう。
 ちょとした用事を思い出し、あまり行くことのない某役所へ。そのあと多摩川へ出て
「いつもは自分もいない多摩川」にこの日、どれぐらいどういう人が走っているのか
確認するのも楽しそうだ。だいたい走り込めていない時は自転車も思考回路も脇道へ
それることが多い、がそれも大いに歓迎なのである。

観察結果報告(毎年乗鞍に出てこの実態を知らない皆様も是非・・)
観測地点;是政橋〜中央道下
観測時間;12時台
①ロード人数は23%減少。
②ロード乗車者の平均体脂肪率は1.3%増加。
③ロード乗車者の和やかさは32%増加。
④ロードの平均走行速度は8%減少。
次になぜわざわざ往きも帰りも中央道等渋滞を避けながら往復500キロも走って
あそこまで行かなければならないのだろう、という疑問だ。
私の参加理由はもともと乗鞍周辺が好きだったところ、そのレースが開催されるように
なったので参加、である。
 
 左手には曇天のなか多くもなく少なくもなく多摩川が流れている。
そうだ、この多摩川サイクリングロードに年に1回だけ乗鞍の勾配をつければいいじゃないか!
瞬時に眠っていたコンピューターが蓄積データをはじき出す。
ゴールは中央道下だ、するとスタートは二子玉川だ。コーナーはつけようがないが、勾配ならきっちり
再現できる自信があるぞ、橋はどうなるのかな?まあ橋の上を走ればいいか。
左手に多摩川を見ながらの選ばれた多摩地区ロード乗り限定版・・・。いいね〜。
まてよ左手に多摩川、はあるけれどゴール地点の標高を1300メートルまであげなければいけないな
ていうことは・・断崖絶壁??1250メートルの断崖絶壁ですか?急にクラッっとめまいがしたのは
気のせいではなかろう。落ち着け落ち着け・・・そうだその日だけ多摩川にも勾配をつけよう。
ヒャー涼しそうだぞ。平均勾配6.3%を流れ落ちる真夏の多摩川流しそうめんどころか
何だって流せるし・・・流れちゃうかな??狛江のおうちだけじゃなくって(このへんかなり
古い多摩地区住民でないと・・・)。まあ細かい計算と対応策は競合で決まった発注業者に
(いやその下請けの、孫請けの、ひ孫請けの・・・)考えてもらいましょう。
河口の六郷土手辺りでは、100年に1度見られるかどうか(ってことは一生の間に1度っていう
ことですか??)のこの「多摩川怒りの大暴走、檄激流観戦」に多額の生命保険をかけ多くの
知人・友人・親戚縁者とロープを結び合い、東京湾沖には当然のように流失人拾上げ請負い(ヤミ)
業者が陣取り、日本各地はもとより世界各国からこの大イベントを見ようと(命知らずの)観光客が
集まり・・・。みんなお仕事も増えるし、イベントは楽しみだし幸せの輪がひろがる・・。
あれ、そもそもの乗鞍レース参加者と関係者だけ気の毒かな??
 
 そんなことを考えていると時の経つのは早いもの、もう神奈川県である。タイムは・・お〜無心(というか
妄想か)で走ると悪くないな。勢いで甲州街道を走り、何となく吸い寄せられるように人気のない裏和田峠へ。
檄坂とは何ぞや?とか「檄坂における最適ギア比選択と・・・」とかなぜこうも和田峠は寂れているのか?
などと考えているうちにまたも県境に到着だ。何となく、ではなく(ここだけははっきりと)八王子側の
下りで握力を使うよりは大垂水峠で脚を使いましょう、ということでUターンして来た道をとぼとぼと?
引き返しました。