暑い日(子の権現)

とある炎天下の休日、6時間ほど走る予定だが出だしも遅く暑さも厳しい。こんな日はいつもと同じコースに行くと無理しがちになるので、コースに変化をつけたほうがいい。
ということで山王峠から中藤方面へ入ったあと、何度か通ったことのある吾野へ抜ける峠でなく直進して「子の権現」方面へ進む。
しばらくは清涼感満点のゆるやかな川沿いを細い道が続き、何ともいい感じの道が続く。お気に入りのバリエーションが増えたと確信しつつ、川べりで水につかりながら一服するのもいいな・・まあでもそれは次回にでも・・(とこういったアイデアはなかなか実現しません)などと木陰と清流の効果も加わり夏の平和な日本の風景が続く。
ただ、地図を思い浮かべてもなんとなくこのまま緩やかな道だけで峠まで出るとは思えないので、これは少しずつきつくなるタイプの峠と予想をつける。そう、峠には大きく分けて2つのパターンがあるのです。
1、序盤の直線的なのぼりがきつく、S字カーブがはじまると安定した  勾配になる
2、峠の頂上に向けて少しずつ勾配がきつくなる
分岐を過ぎていよいよ勾配がきつくなる。距離は短いが、これは「表和田」級の厳しさを覚悟だな、とつぶやきつつ心拍計とメーターをこまめにみながら抑えてのぼっていく。比べるべきタイムやイメージがないので精神的には定番コースより楽だ。
で、何だかそれにしてもますます急になってきたな・・と少し不安になりながらも27Tをつけている以上ダートじゃなければ足はつけないよな・・などとぼやきつつ進むと、なんと「急坂注意?」だか何だかそんな意味の手書きの看板が目に入る。わかっていますよ、言われなくてもこの坂が急なのは・・、時速も既に8キロほどまで落ちているんだから。。ところが左上方を見上げると、一瞬息をのんでしまう光景が・・。「百草園」を上回る正真正銘の劇坂が行く手をはばんでいた。
プライドを捨て早めに足をついてよかったと、しみじみと思うのは多分私だけではないはずです。
ということで、最近急増中の「劇坂フリーク」の皆さん、距離は短いけれども舗装された道の勾配として「東の正大関」の座は堅いこの坂をお試しください。くれぐれも雨天・凍結時には行かないほうがいいでしょう。